和辻哲郎と佐々木惣一の有名なやりとりのうち、佐々木の分が收録されてゐる。二人のやりとりは、新憲法で日本の國體は「變更された」と佐々木が説明したのに和辻が疑問を呈して始まつた。
一般的・常識的な認識で和辻が「國體」概念を理解してゐたのに對し、佐々木は憲法學の立場から法的な意味で「國體」とは何であるかを講釋してゐる。