闇黒日記

石井勲先生ご逝去
石井勲先生お別れの会
2004年11月27日(土)午後1時
青山葬儀所 東京都港区南青山2-33-20 TEL 03-3401-3653(地下鉄千代田線乃木坂駅から徒歩3分 銀座線青山1丁目駅から徒歩8分)
御問合せ 06-6773-3931 (株)登龍館

平成十六年十一月三十日
洗面所の天井で蛾が越冬を試みてゐる。
平成十六年十一月三十日
aozora blog: 人名用漢字 2004年9月27日改正から生じる疑問
「瀲」を名乘る氣狂ひが、嬉しさうにこんな事を報告してゐた。

今日、何とも言えないいおかしな経験をした。

以前もいったけれど、「かをり」という名前を、「かおり」と間違って印字されたので、文部科学省のある機関に、書類の再発行をお願いしたところ、旧仮名遣いの名前は出力出来ないので、新仮名遣いになってしまうというのだ。だから間違いでもそのまま使用してくれと言うのだ。「を」という仮名が人名として出力できないというのだ。

いやあ、面白い。旧仮名遣いの仮名の名前をつけると、こんなうその名前にされてしまうのだ。さすが文部科学省、現代仮名遣いを遵守すべき役所だなあ。感心した。しっかりやってくれ。ついでに旧仮名遣いの名前なんか、撲滅しよう。

法務省よ、文部科学省にみならって、旧仮名遣いの名前なんか受け付けるな。

このやうな事實が本當にあるのか何うか知らない。もし本當だつたら由々しき問題だが、漢字制限マニアで思想統制狂の「瀲」は嬉しくて仕方がないらしい。
昔、「Netscape Navigator 4.xで巧く整形出來ないから正しいHTMLやCSSは使ふべきでない」と云ふ主張が流布されてゐたのだけれども、「瀲」はその手の論者と同じ誤を冒してゐる。
平成十六年十一月三十日
次世代DVDは、HDDVDもブルーレイディスクも、個人的には「要らない」と思つてゐる。必要になるだらうから買はざるを得ないのは解つてゐるが、しかし、個別のディスクにデータを分けて入れておくのは、非效率的であり、非現代的である。
PCのハードディスクにディレクトリを切つてデータを分類して入れておくのが、實用上は一番效率が良い。個別のディスクに一つとか三つ四つとかづゝタイトルを入れて、箱なり何なりに入れてしまつておく、と云ふのは、餘りにも舊時代的だ。
ハードディスクもクラッシュすると云ふ缺點があるから一概に「良い」とも言ひ難いのだが、燒いた筈のDVD-Rが行方不明になるとか、そもそも燒いたか何うか忘れたとか、さう云ふ事態が生ずるDVD等のメディアは、個人的には好まない。
DVDなんてものは、映畫會社のやうなコンテンツビジネスの連中が使ふもので、データをコピーするのが面倒で「複製が簡單」と云ふデジタルの長所を殺すものだから、使ひ勝手が良い訣がないのである。
平成十六年十一月三十日
オンラインでのデータ販賣には、多くの問題があるが、一番の問題は儲からない事だ。
テキストにしても音樂にしても、本やCD等のメディアの形で店頭で賣れば、高い値を附けられるし、店が客から金をとつて呉れる。しかし、メディアがないデータ販賣の場合、價格は下げなければならないのに、送金の手數料は高くつく。
インターネットによつて物流に革命が起きても、銀行だの何だのの金融のシステムが舊體制のまゝでは何うしやうもない。今のところ「ウェブは儲からない」と言つて良い所以である。
平成十六年十一月三十日
ジェンキンス元軍曹が釋放されたさうだが。
田村書店の「無料」箱からヘミングウェイ『武器よさらば』を救出して來た。

平成十六年十一月二十九日
安倍なつみ盗作疑惑
平成十六年十一月二十九日
NHKで「史上空前の論文ねつ造」なんて番組やつてるし。
平成十六年十一月二十九日
北へでどいてどいてどいてーの聲をやつた聲優さんがアダルトビデオに出てゐたとかゐないとか。目覺し時計を持つてゐる人も多いでせうに。謎。ちなみに私は持つてゐません。
えろげシナリオライターの某さんは、今が旬の彼女を使つてみませんかね。話題にはなるかと。
平成十六年十一月二十九日
前囘まで録畫したまゝ觀てゐないファスナーを、今囘後半だけなぜか觀てしまつたのですが、なんか無茶苦茶亂暴な展開ですね。内容も無茶苦茶。こんなのをやる爲に、せんせいのお時間が打切られたのかと思ふと。
平成十六年十一月二十九日
ITmedia ライフスタイル:著作権問題――「旧体制はそう簡単には壊れない」
文化庁長官官房著作権課 課長の吉川晃氏
文化に口を出す役人なんて、ろくな奴でないのに決つてゐる。
「著作権法は昭和45年に作られたもので、現在の流通に対応できなくなってしまっている」。吉川氏はこのような表現で現状と法律のズレを表現するが、著作権法側から流通の現状を見た場合にも問題点が散見されると言う。
流通に對應しなければならないと云ふ必然的な理由はない。寧ろ、「デジタル化」と云ふパラダイムに對應して、コピーをフリーにする方が餘程「時代に即してゐる」と言へる。
話が飛ぶけれども言ふ。保存出來ない高解像度の映像に何の價値があると言ふんだ。デジタルテレビは轉ける。いや、轉けさせねばならない。アンシャン・レジームを打倒せよ。革命だ。
と言ふか、綺麗ならばそれで良いと云ふ事はない。繪や音樂が綺麗なだけで全然面白くないマルチメディアCD-ROMが轉けたのを、文化庁の役人は覺えてゐないのか。かう云ふ馬鹿な手合に日本は文化を握られてゐるのである。文化庁の連中は、賞は出すけれども、潰れさうな會社は平氣で見捨てるのだから云々。
平成十六年十一月二十九日
「特記事項」の名の下にいろいろと免責事項だとか注意事項だとかを書いてゐるけれども、内容は殆どがあちこちのアレなサイトの記述のパロディだつたり何かのパクりだつたりする訣で、今となつては、或は知らない人からすれば、こちらがアレに見えてしまふのであり、やはりそろそろ一般的に書直すべきなのではなからうかと考へてはゐるのだが云々。
平成十六年十一月二十九日
http://www1.odn.ne.jp/cam22440/yoti01.htm
「東海アマ地震予知情報」。今囘は豫知が當つたのかな。
ちなみに此處、天皇崇拜の人は見てはいけないらしいですよ?
平成十六年十一月二十九日
柏書房− 蓑田胸喜全集
MSN-Mainichi INTERACTIVE 話題「思想史:右翼思想家・蓑田胸喜の全集刊行 「空白」に迫る」
蓑田胸喜の時代

平成十六年十一月二十八日
うたかた。後藤圭二は或意味、禿御大を超えたかと。鬱展開。
Φなる・あぷろーち。うたかたを相對化する意味で貴重。
神無月の巫女とwウィッシュは觀てない。觀なくても良いと思ふ。
平成十六年十一月二十八日
http://www.otsune.com/diary/2004/11/22.html#200411223
勝手かつ強引にCookie抛り込むのも如何なものかと。

平成十六年十一月二十七日
36.9度。咽喉部痛し。眩暈。云々。一囘休み。
平成十六年十一月二十七日
ドラえもん聲優案。「ドラえもん:若本規夫」「のび太:山口勝平」と云ふのは如何だらう。
平成十六年十一月二十七日
シノブ伝を忘れてゐる「」はゐないぞ。忍者スレは健在。

平成十六年十一月二十六日
Q4036 「応」の部首は、「广(まだれ)」ですか、それとも「心」ですか?
この囘答は、特に非道いと思つた。
もちろん、部首を知ることによって、漢字を分類して捉えることができるので、漢字の理解は深まります。しかし、「正しい部首」にあまりこだわりすぎると、後々の人生ではあまり役に立たない知識ばかり教え込むことになるような気がしてなりません。
しかし、大多数の人にとっては、部首は漢和辞典を引くときにしか使わないのですから、正しいことよりも、わかりやすいことの方が重要でしょう。
なお、最近の漢和辞典では、引きやすさを重視して、複数の部首を立てたり、一見してわかりやすいものへと部首を変更したりする例も見られます。事実、「応」の部首を「广」にしているものもあるようです。こうなってくると、「正しい部首は何か」という問題にこだわるのは、ますます意味がなくなっているのかもしれません。
新字體が漢字を「わけのわからないもの」にしてゐる事を、大修館書店の中の人も知つてゐるのだが、知つてゐてとぼけてゐるのである。はつきり「新字體が惡い」と言へば良いのだが、何かさう言つてはいけない理由があるらしい。ええと。大修館書店も實は表音主義なのではないですか? 表音主義はタブーらしいですからねえ。
しかし、この大修館書店のサイトのQ & A、非道いものが本當に多い。讀む時は眉に唾を附けながら讀まないと危ない。特に思想。
平成十六年十一月二十六日
36.9度。
そんな訣で、濟みませんが、土曜日日曜日は休ませていただけませんでせうか。といろいろな方面の方に。

平成十六年十一月二十五日
憂国忌のご案内
平成十六年十一月二十五日
國語問題協議會「國語國字」第百八十二號から、松岡隆範氏が「聖書に於ける國語問題」の連載を始めた。
「その一」で、詩篇第百三十九篇の、文語譯に於る誤植と、新共同訳に於る誤譯とを指摘されてゐる。
平成十六年十一月二十五日
aozora blog: 人名用漢字 2004年9月27日改正から生じる疑問
「聲」に掲載された座談會における大野晋氏と土岐善麿の發言を、わざわざ手打ちで入力して投稿したのだが、どうせまた「荒し」呼ばはりされるんだらうなー。誰か「激」を何とかしろよ。こいつアレクセイぢやないか?
平成十六年十一月二十五日
「聲」の編緝後記の福田さんの文章を例によつてメーリングリストに垂れ流さうとか考へてゐるので云々。
平成十六年十一月二十五日
あと某さんへ。毎度どうもです。

平成十六年十一月二十四日
37度。ねます。
平成十六年十一月二十四日
「聲」全卷揃ひを購入。
平成十六年十一月二十四日
「奇魂」の別册だか何だかに「書く」と言つて例によつて約束を破つたのだけれども、次の「奇魂」に、書ければ例のろりこん小説(のあとあやの小説)を書きたいと考へてゐる。が、散々高坂氏を斬つたので、依頼があるか何うか不明。あと、高坂さんの送信元のアドレス、多分當方のスパムよけフィルタにひつかかるので何とかして下さい。「yahooとかhotmailとかlivedoorとかの文字列があるとごみフォルダ直行」にしてゐるのです。
平成十六年十一月二十四日
ちなみに、前に書いた事があるやうな氣がするけれども。
「★」「☆」「♪」がsubjectに入つてゐるメールも全部ごみフォルダ行き。これで結構、スパムをはじけます。DQNな友達を持つてゐない硬派の讀者の方にはおすすめ。

平成十六年十一月二十三日
今年も勤労感謝の日來る。「勤労感謝」と云ふ語の國語學的な正しい解釋を知りたいものだが、依然として誰も教へて呉れない。云々。
平成十六年十一月二十三日
昔、川崎のBOOK OFFで百圓で買つた『品詞別日本文法講座9 助詞』(明治書院)所收の京極興一「助詞とは何か――研究史の展望」を興味深く讀んだ。
平成十六年十一月二十三日
中共の胡錦濤氏が何か言つたらしいが、日本相手に戰爭をしても負ける氣遣ひが無い現状では、連中、人を小馬鹿にするのも當然であらう。軍隊の後ろ楯が無い日本が何を言つても、中共が土下座したり泣いて謝つたりするやうな事は決してあるまい。
威勢の良い事を言ふ右翼諸君は、殘念ながら我が國が偉さうな口を利ける立場にない事をきちんと認識するが良からう。卑屈外交をやらうと言ふ情けない左翼の方が、筋だけは通つてゐる。そして、そんな筋が通る世の中では困るのである。右翼諸君には、立派な事を言へるやうな日本國を作るべく、努力していただきたい。が、またぞろ軍國主義では困るので、左翼諸氏にも右翼に對するまともな啓蒙活動を期待したい處である。ただ互ひに罵り合ひたいだけで右翼だの左翼だのをやつてゐるのではないかと思はれる連中が餘りにも多過ぎる。
平成十六年十一月二十三日
天はあるかも知れませんが、全然役に立たないのではないかと。
ちなみに私は唯物論者です。云々。言靈なんてものは信じない。
平成十六年十一月二十三日
日本は言靈の幸はふ國であると云ふのは本當か、言葉の重要性が認識され、言葉が重みを持つのは、契約社會であり論理を重んずる社會である西歐の方ではないか、だから寧ろ西歐こそ言靈の幸はふ國であると言ふべきではないか、と、何と、選りによつてあの梅棹忠夫が言つてゐるのを、高校生の時の參考書だか問題集だかに收められた問題文に見出して驚いたのは、昨夜の事である。
ならば日本語もちやんと言靈を持つやう努めれば良いのに、梅棹氏、日本ローマ字会の会長なんぞをやつて、日本語を駄目にしようと頑張つてゐるのである。發音通りに書くやうになつたら、誰でも書けるやうになつたら、日本語は論理的になり、重みを持つやうになり、日本が言靈の幸はふ國になるのですかねえ。梅棹氏、本氣でそんな事を考へてゐるのですかねえ。
失明した自分に都合良く表記を變へちまへとは、隨分亂暴な主張をする人です。こんな奴に文化勲章やるなよ。
平成十六年十一月二十三日
「ねこみみもーど」なる訣のわからん言葉を面白がつて使ふ外人ミュージシャンの知性は、「ぶーぶー」「わんわん」なる言葉を面白がつて言ふ赤ん坊竝と云ふ事でよろしいですか。
未だに本篇みてない。
平成十六年十一月二十三日
WinIEの すごい バグ
http://memo.readalittle.net/?date=20041122#p01
http://orz.cc/blog/2004/11/21-1
Internet Explorer、Ver.5.5以來レンダラのバグが非道い事になつてゐるのだけれども、いまだに改善されない。が、俺はおぺらーだから何うでも良い。
平成十六年十一月二十三日
聊か舊聞に屬するが。
マイクロソフトはIEを消滅させるのか - CNET Japan
しかし、マイクロソフトがHTML/XHTML、CSS、その他、の處理機能を完璧に仕上げ、タブブラウジング機能やら何やらの擴張機能を大量に盛込んで、しかも輕量、高速に動作するブラウザを投入してゐたら、FirefoxやOperaは潰れてゐただらう。
平成十六年十一月二十三日
あなたの家が燃えます。の元ネタ、今となつては判らない人も多いのでせうねえ。
平成十六年十一月二十三日
37度。
平成十六年十一月二十三日
今更ちゆに健さんに偽春菜でもなからうにと。先行者なんて最うみんな忘れてゐるよ。と言つてみる。
ええと、ビスケたんつて誰ですか。

平成十六年十一月二十二日
ADAMS-EPG+ PORTAL
テレビ朝日データビジョン:ADAMS-EPGPlus ユーザ登録廃止のお知らせ
また、これまでにご登録いただいたユーザ情報は、2004年11月24日をもって破棄いたしますので、併せてお知らせいたします。
さて、二十四日以前に個人情報が流出してしまつてゐた場合を考へてみよう。それが或時、明るみに出たとする。だが、データは既に完全に破棄されてしまつてゐる。データの照合は不可能である。すると「本當にここから流出した情報か何うか」が判らない事になつてしまふ。これは果して良い事か。
平成十六年十一月二十二日
國語國字問題は、文字の問題であり、國語の問題であり、論理の問題であり、日本の近代化の問題である。文字は國語であり國語は論理であり論理は近代である。全部繋がつてゐる。それぞれを個別の問題として捉へるから「論理の遊び」みたいな話になるのだ。それが解つてゐるのか。そこの何だか良くわからない人は。
平成十六年十一月二十二日
Wikipediaは遊びでやつてゐるものではなからう。しかし、實際問題として遊びレヴェルの記事が多い事は否定し難いのである。

平成十六年十一月二十一日
政治・自民党の憲法改正案(全文)が明らかに妖精現実 フェアリアルが噛附いてゐる。(2004年11月21日:http://mypage.naver.co.jp/freenet/kenpou.html) 自尊心とは「自尊心を持っていいですか?」と聞いて決めるものか?と妖精現実氏は尋ねてゐる。が、さうやつて決めるものでないと云ふのなら、別に憲法に明記されても妖精現実氏は困らない筈。なぜわざわざ妖精現実氏は、反對しなくても構はない事に反對して見せるのだらう。妖精現実氏が左翼だからである。
俺は「現行憲法無效論」「現在も明治憲法が生きてゐる」と云ふ説を主張してゐるから、自民黨の「憲法改正」は「次善の策」でしかないと思つてゐる。が、知性的な振りをし、論理的な感じのする言ひ方をして、「憲法改正案」に噛み附いてゐる妖精現実氏のやうな「左翼」は、知性のかけらも持たず、非論理的な意見を論理的であるかのやうに見せかけるレトリックだけを持つた詐欺師であるやうにしか見えず、支持出來ない。
自尊心とは「自尊心を持っていいですか?」と聞いて決めるものですか?問題は「戦争か平和か」ではない――「選択」だ「新憲法が目指すべき国家像」――目指すべきは「国家」でなく「国家像」なのか?「国民投票を要しない」――国民の審判を仰ぐのが怖いようなことをする予定でも?――これらの妖精現実の見出しを見て、感心するやうな馬鹿が世の中には多いのだらう。しかし、どれもが馬鹿馬鹿しい疑問であり揚げ足取りである。まともな人間なら、妖精現実氏には「とぼけるな」と言ひたくなるだらう。
自尊心とか愛國心とかについて、妖精現実氏勘違ひしてゐる。何らかの理由が無ければ、さう言ふ「心」は持てないものである、と妖精現実氏も思ひ込んでゐる。もちろん、自民黨の側でも勘違ひをしてゐるから、雙方の主張はそれぞれ相對的な主張となり、相互に相對化する餘地を殘してしまつてゐる。だが、現行憲法と云ふいんちきなものを支持してゐるからには、左翼の側に分が惡い事になる。當り前の話である。
理想論ではあるが、憲法の前文くらい理想をぶっておけばいい。と妖精現実氏は述べてゐる。そもそも現行憲法の全文は理想でも何でもない極めて卑屈な反省文であるが、それにしてもさう云ふ事を「しっかり書く」のは、妖精現実氏の主張に據ればナンセンスな事ではないか。
逆に、国際社会が猛反対しても、日本としての誇りをかけて一国だけで勝手に戦争を始めることもありうるかもしれない (もちろん自衛のためと称してだ。侵略のため利己のためと吹聴して戦争を始めるバカはいない)。と妖精現実氏は書いて見せる。が、さう云ふ事を言ふのならば、現行憲法の前文を「理想」だなどと書かない事だ。しかし、自衛のためと称して、と妖精現実氏は書いてゐる。「称して」なのだから、妖精現実氏は「事實は自衞の爲でも何でもないのである」と言ひたいのである。妖精現実氏は、戰爭そのものを「基本的に惡」と極附ける平和主義の立場をとつてゐる。が、正義が相對的であるのは當り前だから、正義のぶつかり合ひである戰爭を論ずるに際して、相對的に或種の正義を否定出來る事を根據に、その正義に基いた戰爭を否定する論法はをかしい。「自衛と称する」とか称さないとか、そんな事を云々するのは、根本的に正義と云ふものを妖精現実氏が勘違ひしてゐるからである。しかしながら、その邊の「何と称すか」「何を書くか」と云ふ事に、妖精現実氏は異樣な拘りを見せる。「憲法に何かを書いても效果はない」と言ふならば、同樣に、「憲法に何を書かれても困る筈がない」と言はなければならないのだが、妖精現実氏は自尊心とか愛國心とかの事を「言つてはならぬ」と主張する。妖精現実氏には、何らかの基準があるらしいのだが、「效果」とか「現實」とかの一般的な觀點から見れば妖精現実氏の基準が馬鹿馬鹿しい「理想的」なものに過ぎない事は明かである。閑話休題。
自分自身はやりたくないのに無理にやらされて、その結果について責任をとらされるのでは、かなわない。自尊心とは、何らかの行動を誇る事なのだらうか。妖精現実氏は、プライドと云ふ事を理解してゐない。
しかし、そうやって国民投票によって作ろうとしている新憲法は、 国民のものではなくなる。再改訂が必要になったとき、「各議院にいて総議員の3分の2以上の賛成が得られた場合には、国民投票を要しない」で、勝手にどんどん変えられる。選擧で當選した議員による議決を「勝手なもの」と呼ぶ妖精現実氏は、間接民主制を否定し、直截民主制を主張してゐる事になる。
平成十六年十一月二十一日
中學生の時の文法の教科書を探してゐたら、中學三年生の時に漱石の「夢十夜」についての授業で書かされた短篇小説(テーマ「こんな夢を見た」)が出て來た。餘りに傑作なので再封印する事にした。

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