政黨の原理
日本の「二大政黨制」
- 民主黨が自民黨の眞似をしたマニフェストを作つたさうだが、同じ内容の事を主張してゐるなら、別の黨でやつてゐないで、合併すれば良いと思ふ。
- 正直、今の日本で「二大政黨制」を維持しなければならない理由が解らない。
- と言ふか、實際、誰も「二大政黨制」なんて必要だ、なんて思つてゐない。だから、民主黨が政權をとつたら皆、自民黨を見限つた。
- 日本に必要なのは大政黨一黨であり、そこがそこそこまともな政治をしてゐれば皆滿足する。
- と言ふか、大政黨一黨と、それを倒せない烏合の衆の小政黨が澤山。大きな組織があると日本人は凄い嫌がるし、さう云ふ組織を罵倒する外野があると凄い喜ぶ。
- 讀賣新聞は一生懸命民主黨批判をやつてゐるけれども、民主を支持する人は一向に減らない。燒け石に水状態。
- 「仕方がないから民主黨を支持してゐる」と云ふ人は多いらしい。この手の人は、民主政權が失敗をやらかしても、それを支持した自分には責任がないと思つてゐる。無責任な態度を正當化するのは簡單だ。もつともさう云ふ人が、自分と違ふ立場の人を叩くのに、「無責任」と云ふ言葉を平氣で持出す。
- 他人を「無責任だ」とか極附けて非難する人に限つて、自分は無責任男を氣取つてゐたりする。
- 自衞隊を軍隊にするのも、消費税を10%に上げるのも、「何十年後」の話。
「現實主義」と云ふ名の「無主義」
- 社民党にしても共産党にしても、現實主義路線に舵を切るくらゐなら、解黨して民主なり自民なりに合流した方が良い。イデオロギーを奉じてゐるから存在意義があるんだよ。
- 今のところ、民主も自民も、ただ漫然と「現實に對應」してゐるに過ぎない。俺なんかが漫然と生きてゐたつて誰も困らないけれども、政治家が漫然と政治をやつて呉れたら國民が困る。
- 今の政治に忠告すべき事なんて無いよ。「現實は今後こんな風に動いて行く筈だ」のやうな豫報士みたいな事を言つても仕方がない。
- ただ、政治家なり政黨なりが、「自分(達)は此のやうに政策を決めてゐる」と云ふ、據りどころとなつてゐる原理をはつきりさせて呉れなければ、國民は「選べない」――と、さう云ふ事は言つておかねばならない。