- 制作者(webmaster)
- 野嵜健秀(Takehide Nozaki)
- 公開
- 2004-05-23
- 改訂
- 2016-01-26
坂口安吾の著作・畫像
- 網羅的なリストではありません。
- 個人のコレクションからの紹介です。
- 文體社。昭和十八年十二月五日第一刷發行。日本文化私觀、青春論、FARCEに就て、大井廣介といふ男――並びに註文ひとつの事――、文學のふるさと、長島の死を收録。卷末に長島萃「エスキス・スタンダール(遺稿)」を收める。
- 銀座出版社。昭和二十二年四月二十五日發行。昭和二十二年八月十日再版發行。蝉、姦淫に寄す、淫者山へ乘り込む、禅僧、海の霧、篠笹の陰の顏、逃げたい心、小さな部屋、麓を收録。
- 銀座出版社。昭和二十二年六月二十五日發行。日本文化私觀、青春論、墮落論、續墮落論、デカダン文學論、戲作者文學論、FARCEに就て、文學のふるさと、咢堂小論、文藝時評、風俗時評、長島の死に就て、長島萃「エスキス・スタンダール(遺稿)」を收録。昭和6年〜21年頃の作品の選集。
- 白桃書房。昭和二十二年十一月十五日發行。
- 文藝春秋新社。昭和二十五年十二月二十五日發行。麻藥・自殺・宗教、天光光女史の場合、野坂中尉と中西伍長、今日われ競輪す、湯の町エレジー、東京ジヤングル探檢、熱海復興、ストリップ罵倒、田園ハレム、世界新記録病、教祖展覽會、巷談師退場を收録。
- 筑摩書房。昭和30年3月15日初版發行。安吾は同年2月17日に亡くなつたばかり。
- 筑摩書房。昭和30年5月15日初版發行。編緝解説・檀一雄。日本文化私觀、墮落論、デカダン文學論、戀愛論、教祖の文學――小林秀雄論――、不良少年とキリスト、麻藥・自殺・宗教――安吾巷談――、生れなかつた子供――わが人生觀――、孤獨と好色――わが人生觀――、秋田犬訪問記――安吾新日本地理――、砂をかむ(絶筆)を收録。
- 廣済堂出版。KOSAIDO BLUE BOOKS。昭和48年7月20日初版、昭和50年9月30日2刷。
- 河出書房新社の河出文庫。新字新かな。解説に據れば「意慾的創作文章の形式と方法」「文章のカラダマ」「天皇小論」が他の刊本にない、本書で初收録の文章であるとの事。
- 銀座出版社。全十卷の豫定で昭和二十二年から刊行されたが九卷で終つた。編緝解説・福田恆存。畫像は第一卷「文明評論集」と第二卷「文藝評論集」のもの。
メモ
- 選集、評論集は、どれも編者の意圖が良く解る編緝になつてゐる。(當り前の話だが)選集を讀むのは、「安吾の著作を讀む」と云ふのと同じ程度に、「編者の著作を讀む」と云ふ側面もある、と云ふ事を、讀者は意識しておいて良いと思ふ。
- 安吾のエッセイでは、「墮落論」とともに「日本文化私觀」が有名で、どの選集にも入つてゐる。世間では、日本人の日本人論・日本文化論について、自意識過剩に基くものとか、いろいろ言はれてゐる。けれども、日本文化を論ずる安吾に對して、その種の一般的で紋切型の批判が當嵌るか何うか。型にはまつた批判をして、それで濟ましてしまふ世間一般のやり方は、安吾が常に非難するものである。