バーチャルネット古本オタク櫻花23.4歳
2002年11月17日のお話
- 櫻花さん
- 最近は本屋に行くのが苦痛でして。
- 蜜子さん
- 鬼の霍乱ですか。
- 櫻花さん
- わたしは鬼ですか。
- 蜜子さん
- 本の鬼。
- 櫻花さん
- わたしなんかまだまだです。世の中にはわたしなんかよりもっと恐ろしい人がいます。
- 蜜子さん
- あんたも十分恐いよ。
- 櫻花さん
- 何か言いましたか。
- 蜜子さん
- いいえ。
- 櫻花さん
- 平台の本の上に鞄を置く馬鹿が多くて多くて。
- 蜜子さん
- そうですねー。困りましたねー。(気のなさそうに)
- 櫻花さん
- 一々注意したり、ガンをとばしたり、さりげなく鞄をつついて床に落したり、鞄の下から無理に本を引き拔いて鞄を床に落としたり、いろいろ馬鹿撲滅の努力はしているのですが、その手の馬鹿は全然減りません。
- 蜜子さん
- ……櫻花さん、あんた、あぶないです。
- 櫻花さん
- 古本市に来るいい歳したおっさんも、本の上に鞄を置くんですからねー。注意してもきかないんで大声出して罵倒したら、「警察行くか?」なんて言われましたよ。
- 蜜子さん
- やめなさいよあんた……。
- 櫻花さん
- だって、本が可哀想でしょ。
- 蜜子さん
- ……まあそれはそうだけどね……。
- 櫻花さん
- 本屋に行く度、また馬鹿に注意しなければならないのかと思うと……。
- 蜜子さん
- ……やめなさいったら……。
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