初出
「闇黒日記」2000-11-10
公開
2001-06-21

宇宙戦艦ヤマト

1

「ヤマト」最大の問題點は、波動砲が役立たずである事である。視聽者はヤマトが波動砲をぶつ放すシーンを待望してゐるのに、制作側はなんとかして波動砲を撃たせまいと努力してゐる。じつさいに波動砲を撃つ場面のしよぼい事。そもそも、パート1の最後に、波動砲開發者眞田さんが、波動砲封じの空間磁力メッキを開發してゐるのである。波動砲なんて、本來は全く役に立たない筈。おまけに「完結篇」では、波動砲で自沈してるし。

下手に新しい事をやらうとすると、「十八番」たるべき存在の存在意義を自らぶつ潰してしまふ。「水戸黄門の印籠」みたいに效果的に波動砲を使へば、ヤマトも長寿番組たり得たのに。「ヤマト」と言へば、「毎囘終りさう」「いつ本當に終るの?」と云ふのが、ファンのイメージだつたが、これでは長續きしません。

2

松本零士がまたヤマトを作るさうですが、誰か止めて下さい。心あるファンは、或は、心ないファンは、「もうヤマトは作つて呉れるな」と思つてゐます。でなければ、どんなに見事に轉けるか、期待してゐます。

新作よりも、西崎版パート1のリメークを見たいと、多くのファンが望んでゐるのではないでせうか。はつきり言つて、「松本テイスト」濃厚な新作ヤマトなんて誰も見たくはないのではないですか。そもそも松本零士なんて、もう古い譯ですし。今更メータだらけのコンソールを見せつけられても困るのです。

inserted by FC2 system