高橋良輔監督作品。ガンダム以來のリアルロボット路線にある作品とされる(個人的には異論あり)。全52話。どう見ても子供向けとは言ひ難い内容で、視聽率的には苦戰したやうだ。
「戰ふ事しか能のない」主人公・キリコの、達觀した樣な、それでゐて妙に人好きのする所がマニアに受けた。また、ギルガメス軍とバララント軍が勢力を二分するアストラギウス銀河──と云ふ設定はサイドストーリーを作るのに便利で、ガンダムには及ばないものの、ボトムズ系列の作品は長い命脈を保つてゐる。もつとも、TVシリーズ以外は、捗々しい評價を得られてゐない。(サイドストーリー「機甲猟兵メロウリンク」、續篇「赫奕たる異端」がある)
TVシリーズは4つのエピソードに分割されてゐる。ウド篇、クメン篇、サンサ篇、クエント篇とそれぞれ稱せられる。はじめはリアルな戰爭ものと云つた雰圍氣であつたが、終盤「ワイズマン」の出現に依つて唐突に宗教的な色合ひを帶びるやうになる。
ストーリー展開は全く行當りばつたりで、一貫性も何もあつたものではない。斷片的なエピソードや設定が、主人公のキリコに依つて一つに繋ぎ合はされてゐると云つた感じの作品である。「エヴァンゲリオン」をはじめとする分裂症アニメの嚆矢と言へる。
最初の放送からもう今年の四月で満17年となりますが、未だに自分の中で色褪せることなく輝きつづけてます。
主人公キリコ・キュービーは自分の人生の目標です。
ATのバトルは何度見ても飽きません。
セリフまで暗記している!という人がいたらぜひ参加して下さい。
サンサ篇で、武器商人のゾフィーが元レッドショルダーと云ふ事でキリコに復讐をしようとします。そのゾフィーにココナが「死んぢまつた家族はもう帰つてこないんだ」と叫びながら殴りかかつて、大泣きに泣く場面があります。
私はボトムズでこのシーンが、一番好きです。
これは loop_00 さんのMsg 1に対する返信です
この話はオンエア時にビデオの故障でエアチェックに失敗しましてねえ。再放送で見てテレビシリーズ「なんという傑作を見逃していたんだ」と悔しがりました。
バララントの補給基地を求めて歩きつづけるキリコと背負われているフィアナ、それを追うゾフィ。
延々と歩くシーンが続いていきますが全く飽きさせません。
家族をレッドショルダーに殺される場面を回想するゾフィ
ゾフィへ酸素ボンベを譲るようにキリコに頼むフィアナ
「キリコ・・・あげて・・・あげてちょうだい」
そしてココナの号泣が憎しみの塊だったゾフィの心を動かしたんだと思います。
キリコのモノローグ
「俺には何の返す言葉もなかった。彼女の家族が悲劇に会っていた頃、俺自身はこの星にいなかったという事実もただの言い訳にしかなるまい。なぜなら俺は今までにそれと同じようなことをやってきたし、事実を知ったところで彼女は俺を許しはしないだろう。俺得自身の心とともに・・・」
これは No_Z さんのMsg 17に対する返信です