竹友氏は『神曲』を全譯してゐる。地獄界、淨罪界そして天堂界で完結。手許には「天堂界」第二部の古本がある。昭和二十五年六月五日初版發行。創元社。
五七五、五七七、五五七を自由に屈折させて行く詩形の韻文譯。既譯の山川丙三郎譯と中山昌樹譯を見てをり、山川譯についてはその解釋にはところどころ異議があるけれども、その謹嚴な譯風は尊重すべきものである、中山譯についてはその飜譯は粗夲であるが、ダンテの全著作に亙るもので、その精力は驚嘆に値すると感想を述べてゐる。
五七五、五七七、五五七を自由に屈折させて行く詩形
解釋にはところどころ異議があるけれども、その謹嚴な譯風は尊重すべきものである
飜譯は粗夲であるが、ダンテの全著作に亙るもので、その精力は驚嘆に値する